キムライフ・キムライブ

もらったものは次の人に渡す。日常での気づき、過去の出会い・経験、大好きな本や音楽などからもらったものがどこかの誰かにわたり、もし役に立てればうれしいです。

週刊問題解決講座 第7回 ステップ1.2のケーススタディ 夢は実現する。

問題解決のステップ1とステップ2はたいへん大切です。最初を間違えると、結局ぜんぶ間違えることになってしまいます。
 
今まで研修などでたくさん問題解決の事例をみましたが、ほとんどの間違いはステップ1と2でおこります。
 
なので、ステップ2まで終わったところで、よくあるケースでおさらいをしたいと思います。
 

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たとえば、野球部のレギュラーになりたいというケース。
 
ステップ1問題を明確化する
あるべき姿はレギュラーで活躍する。レギュラーになれていない現状が問題。
ステップ2問題を層別し、問題点を特定する
練習時間が足らないので、人の倍努力する。
 
さて、問題解決として、これのどこがいけないのでしょうか?
 
まずステップ1ですが、これだと問題が十分に明確化できているとは言えません。
 
レギュラーといっても、ピッチャーなのか、1番バッターなのか、4番バッターなのか、守備がうまい7番バッターなのか、具体的にどのポジションでレギュラーになるのかを明確にしなければいけません。
 
なぜなら、1番バッターなら走力、4番バッターなら長打力、鍛える能力がまるで異なるからです。
 
イチローはホームランを打とうと思ったらもっと打てるけどホームランを狙うと打率が落ちるので、ホームラン打者をめざしませんでした。逆に松井秀喜はホームラン打者、点を取れる打者をめざしました。
 
このことはスポーツに限りません。自分はバンド活動をやっていましたが、バンドなら、どんな曲をどんな風に演奏しどれくらいの観客を感動させるのか、モデルになるスターを参考に明確化する。
 
仕事であれば、たとえば営業スタッフなら、どんなお客様にどうやって喜んでもらうのか、結果どれくらいの売り上げをあげるのか、自分の姿を明確に思いえがく。そのために憧れの先輩を見つけて、その先輩の言動や行動をしっかり見てみる。
 
そうやって、あるべき姿を絵に描けるくらい具体的にする。自分やお客様の将来の姿を具体的に想像して、ワクワクするくらいまで考えます。ワクワクしてくれば、それは自分の思いがこもった目指したい姿になります。
 
次に、ステップ2です。
 
この例の「練習時間が足らないので、人の倍努力する」というのはこの人が思い込んでいる原因と対策です。
 
原因と対策を考えるまえに、まず、目指したい姿になるためにどこが足らないのかを見つけなくてはいけません。
 
ところが、あるべき姿を描けて問題が見えると、人はすぐに原因と対策を考えたくなってしまいます。この場合だと、とにかく練習だ!となる。
 
しかし、練習できる時間は限られています。自分が取りたいと思っているポジションでレギュラーになるために、どこを強化しなければいけないかを決めて、そこを集中的に鍛えないとレギュラーにはなれません。
 
一番バッターであれば、選球眼、打撃の正確性、走力、盗塁スキル、スライディングスキルなど、さまざまな力が求められますが、そのどの力が自分には足らないのか、どの力を強みとしてもっと磨くのか、それを今のレギュラーの人やライバルと比べて決める。
 
自分は大学時代バンドをやっていましたが、人気のあるバンドにはなれませんでした。
 
今となっては、バンドには、演奏する曲、各パートの演奏力、ライブパフォーマンス、トーク力、ルックスといろいろ力が求められるのに、とにかく曲をつくって練習することを繰り返すだけで、具体的にどこを強化するかを考えていなかったなと思います。
 
昔、上司が自分は大学受験の勉強をするときに、まず大学を決めて、その大学の過去問を徹底的に研究して、試験に出そうなところだけに山をはって勉強したんだと言う話をききました。これもステップ2をしっかりして成功した例です。
 
同じ時間を全部に使わず、絞り込んだ半分に使えば、同じ時間で人の倍の努力ができます。
 
さて、そこでたとえば、走力をきたえると決めたとします。そうしたら、求める走力をきたえるプロセスを考え、問題点を特定します。
 
自分の一日24時間の過ごし方をみて、走力をきたえるのに欠けているプロセスは走力のある人と比べてみて、どこにあるのか問題点を見つけます。
 
すると、食事に気をつけるとか、通学の時間を有効に活用するとか、走力を高めるために、自分ができていないポイントが見えてくるはずです。すると、走力を高めるために、ただ走り込みをするというより、さらに効率的な対策を考えることができます。
 
これで、ケーススタディは終わりです。
 
問題解決のステップ1、2を的確にすれば、自分の目指したい姿に効率的に近づける。問題解決は夢を実現するための手法です。
 
過去に書いた夢を実現した人の話です。
 
必ず学べることはある
学んだことは次の人にわたす
Everything is beautiful, nothing hurt